この6月、実は僕がハサミを置いてちょうど一年になります。
今の気持ちをお客様や大切な仲間に言葉にしたくて、ちょっと長い投稿をします。
良ければ最後までお付き合いください。
僕を指名していただいていたお客様は、
今でもベルーガにご来店くださり、
「店長さん元気?」と労ってくださいます。
美容師やっていてよかった。
僕は本当に幸せだ。
今ならそう思えます。
5年前、僕はある難病を発症しました。
でも、
その時はそれ程ショックではありませんでした。
仕事も普通にできていたので。
しかし、同じ病気でも症状の出方は人それぞれ、
ちょうど一年前に手に症状が急に現れ、
ハサミを持つことができなくなってしまいました。
ちょうど美容師として新たな境地に挑もうと、
新しいカット技術をマスターした矢先でした。
治らない病気とともに生きる
生産的でない毎日
せっかく新しいカットに出会えたのに
美容師をできない自分は
もう前のように人の役に立てない
自分の価値がなくなった
もう何を願っても何も叶わない
誰にも会いたくない
人生で、一番落ち込みました。
どん底のなか、以前からもう少し経営者としての時間を作ろうと考えていたので経営の勉強を始めました。
自分のやってきた美容とは何だろう?
仕事の本質とは?
ベルーガの在り方とは?
ここで働く美容師の使命とは?
大切にしたいビジョンや価値観
色んなことを見つめなおしました。
そして今年に入り、フューチャーマッピングという
セッションを受けました。
その名の通り未来予想図を描きます。
受けてみて気づいたんですが、描かれたマップの中には、自分の潜在意識が顕在化していたのです。
それがきっかけでハッキリ気づけたことがふたつあります。
ひとつめは
美容師でよかったとゆうこと
今までの人生すべての経験のおかげで
たくさんのお客様に出会えたこと
家族とも思えるスタッフに恵まれたこと
妻に出会え、子供に恵まれ家庭を持てたこと
大切なものは全部
僕が美容師をしてたからこそ
特別に与えられたのです
![]()
ふたつめは
自分にもきっと何かできる!ということ
"しっかりしなきゃ"じゃなくていいんだと気づきました。この焦りの気持ちの中で僕は"真剣"よりも"深刻"だったと思います。
僕にできないことがいくらあったとしても、それを代わりにいとも簡単に出来てしまう仲間がいるのだから。きっと大丈夫。
肩の荷がスーッと降りた気がします。
そして、難病指定の体験をした僕だからこそ何か出来る!と自分を信じられるようになりました。
お客様には何の説明もせず突然引退してしまい、
この1年間
ご心配までおかけして申し訳ありませんでした。
僕は元気です!
先月、妻の田口佳代子が去年僕が取得したカット技術のマスタークラスに合格しました。
※この小顔補正立体カットについてはお伝えしたいことが多すぎてまとまらないので、またあらためて
いま僕は、ベルーガのお客様に僕がしたかったことを、妻が必ず叶えてくれると信じています。
心配と苦労ばかりかけたこの一年のなかで、
妻は不安でいっぱいだったはずなのに
新しい技術の練習に打ち込み、
僕の夢に飛び込んでくれました。
心から感謝しています。
今後、公私ともに新しい事に挑戦します。
今の自分だからこそ誰かのために何か出来る。
きっとできる。
少しワクワクしています。
美容師として皆様と関わることは出来なくなってしまいましたが、そのかわり裏方として家族やスタッフを輝かせ、お客様に幸せを届けます。
スペシャルな難病美容師、経営者として、前を向いてすすみます。
どうか今後とも宜しくお願い致します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
愛するひとのための美容室ベルーガ
オーナー 田口 豊和
"":https://www.hair-beluga.com/smart/
"":http://reservation-ap.net/beluga/index/index/i/17cdb804e952139cec96f5f22433b254
©2015 Beluga.